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叶山革砥 ④ [革砥]

先日、カノヤマ革砥製作所の直海さんから 仕上がったから と連絡が有り、引き取りに行った。


古い革砥の再生をお願いしていたワケだが、#2000と#30000 、馬表革の荒砥の3本だ。
いずれもカノヤマ革砥製作所製で、言うなればメンテナンスをお願いしたというコトだが、直海さんの言い方では、革砥を “ 入院させる ” と独特の言い回しではあった。
(普段は革砥のメンテナンスは受け付けていないみたいだ)

手持ちは、新品現行品のカノヤマ革砥製作所製で直海さんが直に製作された、#40000番と珍しい新品の表馬革の “荒砥 ”。そして退院してきた、中古で手に入れたカノヤマ製の#2000番と#30000それに馬表革の荒革砥の5本となった。

あんなにテカテカカッチカチだったのだが、メンテナンスをお願いした革砥3本は全て新品が如く柔らかくしなやかに仕上がってきたのだ。


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何時間もドラムに入れ、何度もローラーにかけ、グラインダーで番手を少しずつ上げて行き革砥の表面を整えたと言っていた。古い革砥の方が手間がかかると言っていた。
確かに、私が大量の馬油を揉み込み高温アイロンでプレスしたが使い物にはならなかった革砥を良くココまで復活させてくれたモノだ、有り難いやら申しワケないやらで恐縮至極、正座のまま足を崩せなかった。



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珍しいモノを見せてくれた。革砥に押す印が箱にガラっと入っており、アレコレ印の説明をしてくれた。一つずつ写真を撮りたかったのだが余りに多いので次回折を見て伺おうと思う。
製作過程も記録に残したいモノだ。

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精力的に製作しているみたいで、新作も見せてくれた。長さ的には同じだが取っ手が付いている分革の部分は通常よりも短い、取っ手にはパラシュートで使われるコードが巻かれていた。剃刀というよりナイフ用なのかな? もちろん LLAMA BRAND だが、箔押しで77と有りいつもの番手表示では無かった。直海さんに77とは?と聞いたら、意味は無い と言っていた、雰囲気なのであろう。

国内外でオーダーが有るみたいで、お忙しそうであったが1時間以上話に付き合ってくれた。
最後の革砥職人と自負しておられるからこその職人気質が話の節々に迫力として見られた。

一筋で生きて来られ、また磨かれた意識がカッコ良い、そうなりたいモノだ。

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コメント 3

かずかずけん

  再生出来て良かったですね 又近所と云いますのも羨ましい限りです精力的にお仕事こなされて居るとの事で安心致しました如何せん高齢でしょうから!!何時までも最高の品を送りだして頂きたいものですね!!
by かずかずけん (2015-08-24 08:39) 

Mr レザーマン

貴重な取材ありがとうございます。剃刀を使う人には、人間国宝級ですね。今や日本人より外国人の方が、カノヤマの直海さんの事を知ってるのが、残念です
by Mr レザーマン (2015-08-25 23:17) 

Yan-tan

確かに直海さんは本剃刀使いにとって人間国宝級ですね、今なお革砥に対して厳しく追求しているのがお話から伝わって来ます。
彼が作り出す革砥は本来の目的の実戦革砥で、唯一と言う自負が生気を漲らせているのでしょう。

by Yan-tan (2015-08-28 09:30) 

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