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大阪 堺一文字光秀 [研磨 砥石]

大阪道具屋筋 一文字厨器 に向かった。

大阪出張で日本橋あたりの宿泊の場合は必ずと言っていいほどソコヘ行く。はじめて皮砥を見て触った店で、毎回何も買わないのだが、私にとってココへ行くには意味が有る。ネットの写真で見るのと実物を見るのとでは大違い、絵画を画集で見るのと実物を見るのとでは大違いなのである。ましてや触れてみて感覚でわかるコトが大切なのである。

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ココには切り出したまんまの大きな京都梅ヶ畑の原石(1070×460×40)や、産地別に24種類の代表的な砥石を集め額装したディスプレイがあったりと楽しいのだ。
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大突や 絶版品 あの "マルカ" 超仕上砥石も新品が売りに出ている。
手に取って見て触れるコトができるのだ、ホンモノを感覚で知るというのはとても大切だ。

ダメ元で店の研ぎ場を見学させてほしいと頼んだら、快く奥の研ぎ場に案内してくれた。
30分程静かに研ぎ師の斜め後ろで見学させて頂いた、会話は無しである。普通は駄目であろう、何処を見ても商売の秘密がいっぱいあるわけだからね。とてもためになりました、ありがとう御座いました。

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真面目にきちんと仕事をしている職人さんの背中を見てると、毎日毎日何年も同じ作業を丁寧に続けるコトで達人となってゆくのであろう。
"継続は力なり" とはよく言ったもので、続けられた者だけが辿り着くコトのできる領域なんだろう。

堺一文字光秀、金看板の輝きは偽り無しですね。



カマボコ型の砥石 [研磨 砥石]

ココんトコロずっと気になっていた 平では無い砥石 カマボコ型の砥石を手に入れた。

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砥石の平な面が狂うと研ぐ刃が直線では無く意図した蛤刃でも無く刃角がヌルくなるから砥面には気を付け無くてはならない。基本の基本どの包丁研ぎの本にも同じコトが書いて有る。

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では剃刀ではどうだ。R刃線、曲線刃を研ぐのも真平の砥石が良いのだろうか? そこが疑問でもあった。

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マズ疑問なのは、3D曲線の顔を剃るのに西洋剃刀は真っ直ぐすぎないか?使える刃線はその5分の1ぐらいか、だから、そんなに刃線は長く無くても良いのでは、と思っていた。
案の定、プロである理容師のオリジナルであろう西洋剃刀の刃先を半分に切って取り回しをよくした西洋剃刀を見つけた、3分の1ぐらい刃尻側の刃を削った西洋剃刀も有る。

以前から気になっていたのだが、過去海外の剃刀には緩くラウンドした刃線の西洋剃刀が多く有ったみたいなのだ。
その剃刀は斉藤隆一氏考案の頬のコケた顔を剃るための曲線刃剃刀とも違う気がする。曲線刃が持つ姿形の美的感覚か? 又は実用的に考え曲線刃には引切り効果が有るのか? などと考える。
現在も海外では大量生産では無いがスペシャルな円線刃の剃刀が造られている。
(完全に剃刀の美的感覚が実用を上回ってる気がするが)

日本にも現在円線刃も手掛ける鍛冶職人がおり積極的にイロイロ試されてるみたいだが、ほとんど日本剃刀タイプで今の私の琴線に触れないので残念である、やはり折りたたみ式剃刀が私は好きなのだ。
西洋剃刀タイプもそこには有るには有るみたいなのだが、どうやら一点モノの特注品みたいだ。
先々自分なりに剃刀とはナンゾヤが分かり使いたい剃刀を知ったなら、西洋剃刀タイプでオーダーし究極を手に入れたいモノだ。

ソレらを研ぎ上げるのにはRの付いた刃線の中華包丁を研ぐのと同じとははチョット違うような?
反りのある日本刀を研ぎ上げるための砥石は色々と有るが、その中でも同じカマボコ型が良いのでは思うようになった。
(反りが有る日本刀は蛤刃なのだが西洋剃刀の蛤刃は見たことがない)

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カマボコ型の砥石で8の字研ぎをすると理にかなっているのがヨク分かる。

柄のキズ消し [研磨 砥石]

骨董市で手に入れた練習用西洋剃刀のエボナイトの柄はキズも多くツヤも無い、ましてやカタカナで名前も刻まれている。

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柄のエボナイトとは広い意味でプラスチックというコトで硬いわけではなくキズも付きやすいが逆に言えば直しやすいのだ。

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キッチンにあった鍋の焦げ付きを落とす “ ヤスリたわし ” が#500番手位で使いやすそうなので柄の全体をゴシゴシすると、すぐに文字時も消えキレイにツヤケシ状になった。同じ所ばかりコスリ過ぎると窪んだりするので均一に研磨する

3Mスポンジ研磨材で磨いて整えピカールで仕上げたが完璧とまではいかない。

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プラスチックの研磨で調べていくと、プラモデルのハセガワから研磨用が出ており近所のモデラー専門店でプラスチック専用研磨剤とポリマーコーティング剤、専用布を手に入れた。

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遠目では問題無く納得の仕上がりだが、光を当ててよく見るとデコボコが分かる、ツヤ消しの段階では微妙な凹凸が分からないのだ。

下地作りをもっと丁寧に、研磨材を細かい粒度へと段階的にすればパーフェクトだろう。


日本橋木屋 の砥石 [研磨 砥石]

先日粒度#800番手の日本橋木屋の中砥石を購入した。

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前に三軒茶屋の「 土田刃物店 」にて粒度#150番手の荒砥石も購入したので今月は2つ目の購入となる。
砥石の手持ちをいえば、人口砥石の #150・#800・#2000・#8000 と天然仕上げ砥石が2つというところだ。

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コレで包丁を研ぐには問題の無いラインナップとなった。

実は、我が家の包丁研ぎ係に任命されチョチョイ研いでいたのだが、何日か前に包丁の切れ味に「キャベツがよく切れてザーサイが切れずらい」とクレームが付き、コレではイケナイと調べると。

日本橋木屋本店、研ぎのスペシャリスト小野伸二による
「包丁の研ぎ方教室」

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をネットで見つけ、習いに行くことにした。限定の少人数制で、生徒2名で1時間の講習となった。
包丁の次に砥石の説明、小野講師の目からウロコの講義の後に実技となった。またココでビックリ発見! というのか考えればその通りですね〜って感じなのだが、今までのYouTubeやネットで調べたり専門書を読んで変に凝り固まっていたが、キメるとこをを決めれば後は意外と研ぎ自体自由であるコトを知った。
刃の角度が絶対的な以外、カエリの取り方前迄は自由で、考えてみればソリャそうだ。

キッチンシンク下の奥にしまってある以前使っていたヘンケルスの三徳包丁と砥ぎ練習用柳刃包丁の計2本を持っていった。講習会の砥石は荒砥、中砥、仕上砥の3つ用意されていたが#800の中砥のみで実技は進んでいった。

とても勉強になったのは刃の角度と刃の裏表で普通均等で研ぐが、必ずしもそうじゃなくても良いというコト。砥石表面の良い状態とわ についてや、砥石に当てる力を抜くの意味 も習った。押しても引いてもどちらで研いでも良いのだそうだ。
なるべく刃線に近いところに指を置く、4〜5カ所刃線を分けて指を置く、砥石で研ぐ進行方向に対し刃線は45度なんてコトは言わずに、研ぎやすい角度で研げば良いのだそうだ。
切っ先に向かい刃のRを研ぐ時は刃尻をやや上げるていく、カエリが出てからが大切、カエリの取り方で切れ味が変わる。
まだまだ習ったコトが有ったのだが、盛り沢山でとても有意義な時間だった。
大切な切れる包丁とは、のコツが少し分かった。

あっという間の講義だったが内容は濃くスキルもテクニックも数段上がった、やはり実際のトコロ教えるプロに習うと上達は早いし、的確だ。

と、いうワケで 日本橋木屋の実習で使った#800砥石を買ったのだ、コレでザーサイもサックサク 。 のハズ!

切り出しナイフ [研磨 砥石]

骨董市で手に入れた切り出しナイフで、鋼と軟鉄、砥石との相性などテストしてみるコトにした。

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調べると、切り出しというのは、元々大工が木材を加工するために使っていた道具だ。木材を切るという目的のために作られたものなので切れ味は鋭く、刃先は非常に薄く鋭いものが一般的だ。

市販の切り出しは、柄鞘なしと柄鞘付きがあり、鞘なしのものはハガネがたっぷり長く付いていて、研ぎながら長く使える。
また、このタイプは高級品でも見られ、価格設定も無くなり美術品の世界に限りなく近づく場合がある。

切り出しの柄鞘付きは刃物との相性のいいホオノキの材を使用するのが通常多く、刃物本体は短くて柄に中子で差し込むタイプで、千円程度のモノであれば使用上は問題無い。

このように元は大工道具として誕生した切り出しだが、構造の単純さから作るのが簡単で、安全に使うことができて、更に切れ味も抜群であったことから、大工と関係のない一般家庭にも広く使われるようになった。

今日にいたっては、小型の刃物でありながら工夫によって見た目の美しさを追い求めることができ、コレクターズアイテムとなっている。



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さて、手に入れた切り出しナイフだが、サッビ錆のカッケ欠けだ。

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だが、錆び欠けの柳刃包丁に比べればアッという間に研ぎ上げるコトが出来た。お手軽さは確かに大工道具が一般に広がったワケがうなずける。切り出しでエンピツを削った覚えが無いが、子供の頃家には切り出しが有った。

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裏スキもシッカリあったが研いで見て、アチャ〜〜!
この時点で研ぐのは止めた、ココからがアレコレと砥石のテストになるのにね残念。この先砥石ではムリでグラインダーが必要だ。
購入時マッタク気付かなかったが、切っ先の鋼部分にヒビが入っていて今にも折れそうだ、骨董市でよく見かける切り出しナイフは切っ先が折れているものも多い、欠けやすいんだろうね。

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( 登録商標 と フンドウマークの中に 豊◯? )

時間があれば欠けを取りしっかり刃を付けてみたいが、このままでも十分スゴく切れる、銘も切ってあり全ては読めなかったがアレコレと解読し思いを馳せた分楽しめた、購入価格¥100にしては申し分無い。


研ぎの練習 ③ [研磨 砥石]

いつも西洋剃刀の研ぎの最後には、我が家の包丁GLOBALの牛刀とペティを#2000番砥石で研いでいるワケだが、包丁研ぎ係の地位に暗雲が立ち込めてきた。

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我が家の女子達から切れ味にクレームが付いたのだ。むむ!研いだ後は必ずルーペで確認して、新聞なんぞ切り刻んだりしてチェックは怠らなかったハズ。

ついこの間まで「 すご〜ィ! トマトがスパスパキレる〜 」などと賛美の嵐だったのにだ。何だなんだ?

「 キャベツはスゴくキレるのに、ザーサイが切りづらい 」ということだった。はて? 「 じゃ タクアンは? 」と尋ねると 「 そう!前からタクアンも 」え〜 そんなはず無い〜

そう言えば以前試し切りで三ケ日ミカンと甘平ミカンの剥いた後の皮を切ったところ三ケ日ミカンの皮はスルスル切れるのに甘平ミカンの皮は上手くスパっと切れなかった、皮の厚みは余り変わらないのにだ、不思議だった??

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包丁に関してはトマトやキャベツは切れてザーサイは切りづらいとは、何のことやら、私の英知の届かないトコロで研ぎの難題が降りかかって来た、ナントカしないとな。



キレキレに研ぎ上がった剃刀にも、その剃刀の得意な髭と不得意な髭が有るとしたら合わないと大変だ。
そのタメに剃刀のバリエーションがあり刃の作りで、コンケーブや厚み大きさ重さ、刃の角度の違いが多数有るんだろう。
髭を剃っていて、好みの剃刀もあるけれど肌に合うというのか自分の髭に合う剃刀って有るけどね。

包丁もバリエーションは豊富だが、牛刀は万能包丁と呼ばれているんだからキャベツとザーサイは同じ包丁でゆきたいモノだ。

日本剃刀の表スキ [研磨 砥石]

手に入れた岩崎玉鋼の日本剃は、両刃の西洋剃刀と違い片刃で表と裏にスキといわれるエグれがある。

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スキは、片刃の包丁、鑿や鉋、彫刻刀 など片刃に裏スキがあり、 西洋剃刀の刃の表裏のコンケーブ( 逆蛤 )は凹みという部分で似てるが表裏で日本剃刀はスキ幅が均等では無い、違うモノの様だが両刃と片刃の扱いの違いだけで機能は同じだ。どちらも良く剃れる髭剃りなのだ。


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日本剃刀には表スキも有り、刃の表を研ぐ時に( 文字の刻印が無い方が表 ) 研ぎ易くするタメに、砥石に刃が貼り付か無い様にし、砥石に触れる鉄の部分を少なくして刃を手早く研ぎ上げるコトが出来る 。
日本剃刀専門道具の 鉄を削る“ スキセン ” というモノが通常使われていた。

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日本剃刀の型が付いた板に剃刀を固定し、刃の表の軟鉄部を削るタメの鋼の刃が付いた“ スキセン ”でガリガリと削るのだ。

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また、鉄でできたお腹当てが剃刀のスキを作る木型台に付いているのもあり、その長方形の剃刀型に細工されたトコロに剃刀を入れ長方形の木の先端を柱とか壁に当てて安定させ“ スキセン ” の両取っ手を保持して奥に向かってガリガリやるのだ。

どちらにしても、ずい分荒っぽいやり方で、綺麗に表スキができるとは到底思え無い。昔はコレしか無いので達人もいただろうけどね。

手に入れた岩崎玉鋼日本剃刀も案の定、表スキはがっかりのデタラメだ。
中途半端に乱れて入っており、何筋か刃の方にも危険なキズ線が延びている、幸いなのが" スキセン ”でのスキが深く無かったコトぐらいだ。

調べると大工道具の鉋なども裏スキは電動リューターで現役大工も行ってるみたいだし、最近は日本剃刀の表スキも小型電動リューターで行ってるみたいだ。

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早速、電動グラインダーにハンドリューターが付いた手頃なホビー用を手に入れた。サイズ的に剃刀には丁度良いサイズだ。ホームセンターには専用でイロイロ取り替えるパーツも豊富に取り揃えてあった。

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マスキングテープで鋼と軟鉄の境が研いだ時に分かるよう広めに刃幅を取って刃先部分養生し、ガーリガリガリやってみた。元々あった“ スキセン ” のキズが取りきれないが、まあまあ良く出来たのではないだろうか。
目指す刃幅は1mmで峰側2mm辺り、削った真ん中辺りがより凹ました逆蛤が宜しいみたいだが、今回は初めてというコトもあり刃幅は3mm峰側3mmで逆蛤にしないでフラットに0.1mmも無いぐらいゴク薄くスキを入れた。

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よ〜く見ると日本剃刀の刃先の先に少し欠けも有るし、気長に研いでればそのうちキズも欠けも無くなるだろうね。



研ぎの練習 ② [研磨 砥石]

剃刀を研ぐための練習用として手に入れたサビサビ包丁3本の中から、今回は日本剃刀と製造工程が似ている、鋼を軟鉄に着鋼した片刃の柳刃包丁を仕上げるコトにした。

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前回、柳刃包丁をある程度まで研いでみたが、ダイヤモンド砥石にて欠けた刃を直すのに刃を潰し過ぎて満足のいく切れ味には程遠い出来に仕上がっていた。

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今回もダイヤモンド砥石#300/#1000のフル活躍で切れ刃のヘコミ諸共ガリガリやりフラットに、お陰でダイヤモンド砥石もフラットでツルツルの鉄板となった。

砥石を取っ替え引っ替えシコシコシャカシャカと一心不乱に、剃刀だと砥石でこの様に思いっ切りガシガシ研いで楽しめ無いのでスーッキリした。

キッチンを占領出来るのもせいぜい4時間やそこらで我が家の女子達に追い出され、ステンレス製シンクがサビ色となっておりキッチンを汚したとクレームが付きクリームクレンザーでビカビカに磨き上げクリーンナップ、なんかミガキっぱなしの日の様だ。

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そんなに長時間研いでも思ったほど切れる柳刃包丁にはなって無い。
研ぐコトは発見も多く楽しいけれども全く楽では無いんだね、以前に見学させて頂いた ” 研ぎの学校 ” にて、“ 研ぐ時には疲れないフォームでやらないと長くは出来ない ” の意味が今はよ〜く分かる。

また一つ楽しみが増えた。

研ぎの練習 [研磨 砥石]

剃刀の仕上げ研ぎに革砥にデニム砥それにラップフィルムと肌の皮砥で、それはそれで問題は無い。
しかし、砥石で研ぐとなるとスキルとテクニックがまだまだでキャリアが足りないと感じる。剃刀が刃欠けをしない限り砥石の能力はそれ程発揮しなくとも何とかなるし、砥石を使っても撫でる程度だからだ。つまり、あまり砥石を使う機会が無いのが実状だ。

我が家の包丁研ぎ係に昨年任命されたのだが、包丁に剃刀用砥石を使うのも何だか粒度も違うし砥面も荒らしたくない、そこで包丁用に砥石を新調してみた。

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#2000番と柔らか天然砥石( 頂きモノ ) 平面出し用砥石を買ったのだが我が家の包丁はグローバルというステンレス製両刃の牛刀とペティーナイフでハマグリ刃だし研いでいても面白みに欠ける。
日本剃刀の様な片刃で合わせ鋼の包丁を研いでみたかったが、導入に反対する我が家の女子達からはハガネの包丁は錆びるし柄が木のモノはニオイと衛生的に如何なものかとチクリ言われていた。

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越前打刃物の越前市(旧武生市)で覗いた骨董店にて20本程のサビサビ包丁が入った箱の中から、柳刃、4寸の出刃、ついでに特殊鋼割込の両刃野菜切りの3点を破格にて手に入れた。サビサビ包丁は料理には使用しない研ぎの練習用として購入、コレなら我が家の女子達にも問題無いだろう。

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早速研いでみた、耐水ペーパーでサビを落とし、ダイヤモンド砥石で刃を潰し欠けた刃を無くし、#2000番、柔らか謎の天然砥石、キング#6000番で終了〜ピッカピカ〜!

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1回目にしては良く研げたと思うが刃を潰しすぎたので全く切れなかった。次回はマズ柳刃のシノギをジックリと揃え、切り刃の面を整え、小刃を付けてキレッキレに研ぎ上げよっと。

よーく分かった、包丁研ぎにはセンスより根気が先ずは大切。


デニム砥の効果 [研磨 砥石]

ガラステーブル上にデニムをフラットに置きデニム布砥を何度か最終仕上げとしてを試みたが結果が思った様には出ずビミョウであったため却下してあった。

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腿のラウンドをイメージしたカマボコ形デニム砥を製作してみた。スポンジを3種用意し、厚さ硬さの違うモノでチョイスは20mmの硬めのスポンジで、デニムで引っ張りながらより硬くパンチングし成形した。
とはいえスポンジなので弾力が有る。使い方としては峰と刃をデニムにペタリとさせてユックリ剃刀を斜めに滑らし極薄い刃先を整えるイメージで仕上げ、決してデニムに刃先が沈み込むコトの無い様に磨き上げるのだ。

デニム砥をテーブルには置かずに、剃刀とデニム砥を両手に持ち宙に浮かせた状態で使用するコトにより刃のあてる角度をテーブルに置いた状態よりも決めやすくキープしやすいのに気付いた。

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デニムの表面も金ブラシでブラッシングしヨリのかかった綿糸の角を取り、デニムをケバ立たせて刃先の当たりをより繊細にしてみたら、かなりイイ感じに刃先が仕上がった。( “ デニムをケバ立たせてみるとヨイ ” と、コメントにてアドバイスを頂いていた )

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天然砥石と目白名倉にて小刃無しの切り刃のみに仕上げて、デニム砥のみの最終仕上げでデニム砥で極小小刃付けを行ってみた。物凄くヨイ!

シロウトがキレッキレの剃刀を自分の手で作りたいならお手軽なデニム砥はオススメだ。製作段階から見ていた我が家の女子達が " 黒板消し ” と、名付けてくれたが、口には出さないが要するに デザイン的にカッコ悪いのだ。暇を見て改良するコトにしよう。


デニム砥の製作 [研磨 砥石]

今迄、最終仕上げ砥に数々のモノを試してきた。やはり、映画で見た髭を剃る前にストレートレザーをデニムパンツの腿のあたりで撫でて剃るシーンがカッコよく、ヒゲも生えない子供の頃の記憶に有って髭が生えたらそんなフウに剃ってみたい、と思っていた。

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朝、髭を剃るトキの姿はデニムパンツ姿では無く普段スウェットパンツだ。たとえデニムパンツを履いていたとしてもストレートレザーで撫でたりは、今のトコロ行わないだろうと思う。(アウトロー的な雰囲気は微塵も無いので)

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コメントに “ 青棒研磨剤を塗布したデニム ” とアドバイスを頂いた。以前デニムにて剃刀を仕上げたが、それ程良い感じはしなかった。ガラステーブル上にデニム布を平らに置き撫でてたからか?デニムパンツを履いたような太腿の丸味が必要なのでは?と考えた。

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それではと太腿に見立てたデニム砥を製作してみた。杉板に硬めのスポンジを入れカマボコ状にデニムを張りパンチングを見えない様に赤いリボンで一巻きした。
大きな黒板消しみたいだが、30分程で仕上げた割に良く出来た。

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後は青棒を塗りたくるだけだが、先ずは研磨剤無しのデニム砥で剃刀の最終仕上げを行った。
何時もの切れ味チェックでの結果は、“ まずまず ” であった。もう少しデニムが馴染めば良い感じになりそうだと確信した。今後は青棒研磨剤を塗布したデニム砥も楽しみだ。

コレからデニム砥も腕も育つのだろう。



ラッピングフィルム研磨の有効性 [研磨 砥石]

剃刀の刃には 包丁より幅が少ないが “ しのぎ筋 ” から一直線に “ 切刃 ” が付いていて、刃先には 革砥でラッピングして出来る “ 小刃 ” といわれる切刃よりも鈍角に付けた幅の極狭い先端刃が付いている。

厳密には切刃はラッピングフィルム研磨によりピカピカでも小刃先は革砥で付けた極々細いノコギリ状の刃となっているはずだ。

この切刃と小刃の相乗効果によって、切れ味や刃先強度が変わってくるのだ。

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そこで、切刃と小刃の幅調整のタメに ラッピングフィルム での研磨によって切刃幅を広げ小刃幅を極狭く10ミクロン辺りに調整出来れば130ミクロン辺りの髭にスパッと食い込み剃り上げることが出来る計算だ。

それを可能にするには、優秀な鋼をコレまた優秀な鍛冶職人が鍛えた剃刀が必要となるが。

刃の先端に年季が入り過ぎて先細りしていたり、変に片減りした西洋剃刀や日本式剃刀をネット上で見かけるが、西洋剃刀の両刃の先端から肩部まで、切刃の断面が一定の角度が保たれていることが良い剃刀の条件で、日本式剃刀でも同じく片刃で文字の刻印がある裏面に特徴的な “ 裏スキ ” があるが切刃の断面は一定の角度が保たれているのが良い日本式剃刀だ。

研ぎ癖の付いた剃刀は、付けた本人には愛着も有ろうが、そうなる前に研ぎの正しい技術を身に付けたいものだ。



研ぎ水 [研磨 砥石]

以前知った “ 砥石での研ぎ水には重曹を溶かした水を使う ” で、その時に何故か?と思い調べると重曹は弱アルカリ性なので中性の水より酸化させない、研いでいる最中に錆が生じる現象を防ぐ。と自分なりに考え結論したが、何かと話題の 重曹 をより詳しく調べた。

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炭酸水素ナトリウム (sodium hydrogen carbonate)、別名 重炭酸ソーダ(sodium bicarbonate。略して重曹) は常温で白色の粉末状で、水溶液のphは8.2辺り 水 (0 °C) 100 g につき 6.9 g、水 (20 °C) 100 g につき 9.6 g 溶解する、つまりあまり溶けないのだ。
調べるといろんな使い方が出来る 重曹 だが、要は剃刀研ぎに錆止め用 重曹水 は安くて便利で安全ってコトだ。

日本刀研磨においても研ぎ水は重曹では無いが、洗濯ソーダとも呼ばれる炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム、炭酸塩))を溶かした研ぎ水を使っているらしい。昔の刀研ぎには錆防止のために灰汁水(アルカリ性)を使っていたみたいだ、藁を焼いて灰汁を採り刃に付いた脂肪を洗い落とすのにも使っていた。

( ソーダつながりで、石鹸作りに使う苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)は強アルカリのため中性に戻し廃棄するのに大量の水が必要なので研ぎ水としては使わないのが賢明だね)

研ぎ水を今は 重曹水 に加え キッチン洗剤を垂らしている。泡立てるワケではないが、刃に付いた皮脂汚れを取り砥面との摩擦を減らしより繊細な刃先作りに一役かってる、両方共弱アルカリの重曹水と洗剤なので研いでる最中に錆びないし効果、効能、結果はバツグンだね!


顕微鏡600× [研磨 砥石]

手持ちのUSB200×顕微鏡で不自由は無かったが、“刃物の見方” “包丁と砥石大全” の書籍中に出てくる高倍率の顕微鏡を使った刃先写真にトキメキ、どうしても自分で研いだ西洋剃刀の刃先が見たくなり、総合倍率が600倍の顕微鏡CMOSセンサー搭載でPCでも見れて、透過と対物のWライトが付き、対物レンズは、8×・15×・30× に、接眼レンズは10×~20×高倍率ズーム、人生4度目の顕微鏡を手に入れた。

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磨き込んだ300SANKANでピカピカキレッキレの刃先が見えるのを期待して覗き込んだ。
アレ、アレ〜? 倍率が300×辺りだと光で凸凹してて何だか良く見えない、アレコレとやっては見たがピンがあまいのか? 600×だと何処を見てるんだか全くのブレブレでピンが合わない。子供の頃に、お年玉をせっせと貯めて買った天体望遠鏡にガッカリしたコトがあった。良く見えたのは月のクレーターだけで、土星も何もかも星は全て点にしか見えなく残念な思いをした。(子供心に新星を発見し自分の名前を付ける夢を描いてた)

この顕微鏡、ダメだ使えないジャン!

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ならば、底倍率80×~160×辺りで直接眼でチェック!
なんだ、なんだコレは! 見えたコトは見えたが、ノコギリが見えた。か〜なり ガックリした。


刃先の先 [研磨 砥石]

いつもの手順で髭を剃ってると剃り方をヘマってる訳ではないのだが、顔が “イタタ ” となる。実はチョイ前から気になっていたコトがある。
ここ毎日使用の300SANKANだが、刃先の先、包丁で言う所の “ 切っ先 ” が、傷にはなら無いが肌を痛めるみたいで、アルム石で撫でるとソコが非常にシミル。


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×200 顕微鏡で見ると原因はやはり思った通りコレだった、フラットに研ぎ過ぎていたみたいで、角のエッジが効き過ぎていた、これでは痛いはずだ。刃先の角を落としてラウンドさせないと剃刀の先が皮膚を切ってしまうみたいだ。


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先だけ刃を潰すように刃先を砥石に立ててRが付くように何度か研いでみた。

結構イイ感じで研ぎ上がった、明日から安心して髭を剃れる、よかった。

剃刀 研ぎ [研磨 砥石]

それなりに西洋剃刀を砥石で研げる様になっては来ているが、ついこの前迄は一本しか無いので無駄に研ぎ細りしない様に砥石に当てる数は極力少なく、ましてや力は極力抜いて気を使い砥石に向かっていた。


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YouTubeにUPされてる西洋剃刀の研ぎ方で、八の字だの何だのそんな研ぎ方はやったコトがない。刃筋に対しての始めは直角に、仕上げで平行に力加減に気を付けて研ぐだけだ。

西洋剃刀が5本ともなると小まめにルーペでチェックしつつ全て研ぎ上げるのに有に一時間以上かかる。
5本が同じレベルで切れるよう各々の状態に合わせ研いで、髪の毛先をつまんでの切れ味チェックをする、どれも問題無く良く切れる。

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最近頂いたコメントで良いコトを知った “ 重曹水 ” と、いうモノ。
ph8.2 弱アルカリ性の重曹を水で溶かしたモノだ。
5本並べて研いだりして、濡れたままにしてると直ちに錆びてくる。モタモタしてると研ぎながらでも錆びてくるのだ。水の代わりに重曹水を使って研ぐと酸化せず錆びを防ぐコトが出来る。

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“ 毎回砥石を洗いながら順に名倉を細くして剃刀を研ぎ上げ、本山砥石に微細な名倉で砥石のみを研いだ後にキレイに砥石を洗い、シャンプーを2,3滴砥石に垂らし剃刀を仕上げる ” と、岩崎航介氏は “ 刃物の見方 ” で語っている。成る程!摩擦を減らし極限の研ぎをする訳だな!

早速、シャンプー! あれ? 我が家の女子達のシャンプーは高級な植物系の添加物満載で( 私も勝手に使用しているが ) 本を出版した頃のシャンプーは低級石油系なハズでは、だったらと、目の前にあったキッチン用洗剤の ジョイ を3滴ほど垂らして砥石の上で剃刀を撫でるように滑らして仕上げた。なかなか良いぞ 確実にミクロン単位( ミクロンの聞こえが私は好きだが、長さの単位でミクロンは使わなくなったそうだ )の刃が付いた気がする。

研ぐコトに対しての、理屈もイメージも私なりに有るのだが、其れが正しいのか如何か、カナリ切れるレベルで研いでいる筈だが、まだまだの気がしてならない、素晴らしい切れ味とはなんぞや?そこが謎だ。

比べたい訳ではないが、スゴく切れる手持ち5本の 剃り味 がこうも違うとね、実に愉しく奥深い、研ぎ甲斐がある。

サビ落とし [研磨 砥石]

手に入れた西洋剃刀には軽く錆が浮いておりなんとか綺麗に落としたい、イロイロと用意し試してみた。

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サビ落としのテスト用に錆びた杭を用意した、材質は分からないが手頃な錆びたモノはコレしかなかった。

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240 → 400 → 800 → 1200 → 2000 → 3Mスポンジ研磨材 → ピカール の順でガシガシ磨いていった。

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結果的には錆は綺麗に落ちてピカピカになる、鏡面磨きが出来なくは無いが、ソレには最終研磨材がピカールでは心許無い、何かもう一工夫しなくては行けない感じだ。
( 専門研磨材なのか、気合なのか?)

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今回西洋剃刀のサビ落としに実際使った3Mスポンジ研磨材はとてもオススメだ、ハサミで好きな大きさに切れて、コレだけでも汚れや軽いサビなら(セッセとやれば)鏡面化位は出来る。( 使い古した位のスポンジ研磨材が使い勝手が良い )
画材用の砂消しゴムも使ったが消しゴムが削れて微妙なアールにも沿うのでかなりサビ落としに使えた。

錆びた剃刀を実用品として使用出来るまで復活させるのは、モノによってはかなり苦労するかもね。私はサビ取りに手こずりマイッたが、ピカピカに磨くのを趣味にしてる人には楽しいだろうね、分からなくも無い。

ダイヤモンド砥石 [研磨 砥石]

近所にあるホームセンターの特売ワゴンの中にパッケージケースが傷んだダイヤモンド砥石を発見した。

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ダイヤモンド砥石と言うネーミングが気になり手に取ると、ズッシリ重い7mm厚の鉄板に人工ダイヤモンドを電着した、#300と#1000 砥粒の両面仕様だ。ゴム製のシッカリした架台も付き、イロんな金属や道具のメンテナンスが出来るみたいだ。説明文には“理容用品”の文字も有り即買いした。

パッケージ表の文字で気になったのが、“ 砥石の面直し ” のキャッチコピーだ。
西洋剃刀を研ぐだけなのでキングの人工#6000と、#10000は越えるであろうコッパ天然砥石と名倉目白、牡丹、で充分コト足りていたが、刃先が大欠けした場合の直しや、特に砥石の面直しとなると気は付けているが完璧に平面が出ているのか? など些か心配ではあった。

平面出し用にと小さめの中砥も持ってるが、こいつが怪しい。細長いので面出しには向いてないのにコレしか荒いのがない、とても気になってた。
コレで安心、砥石同士擦り合わせて心行くまで面だし出来る、それも完璧に。


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心行く迄 砥石の平面出しして、心行く迄 剃刀を研ぎ、心行く迄 髭を剃る。
すると剃った後にアルム石を使っても確実に痛みが少なくなった。

実際、髪の毛の毛先をつまんでの切れ味チェックでは、刃先ならどの場所ででも今迄とはレベルの違うスパッとした切れ味となり、肌当たりも優しく気持ち良く剃れる剃刀となった。(革砥#2000・#30000とラッピングフィルム#15000の超仕上げ)

改めて砥石を完璧に平面出しする基本の重要さ、繊細な剃刀を研ぐ上で必須なコトですね。

三河白名倉 牡丹 [研磨 砥石]

名倉砥石を手に入れた、純三河白名倉ではない三河白名倉の牡丹だ。
ネットで検索してみるとどうやら本流の物ではないらしい、採れる山が違うだの印が違うだのいろいろと書かれている。手元にある年数の経った名倉牡丹も今となっては脚光を浴びる事なく石ころとなっていた処を拾い上げた感じだ。
だったら、どんなものか調べたくチェックしてみた。
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まずは半月ほど毎日ラップフイルムで磨き上げた、現在完璧激剃れる状態の剃刀。
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天然砥石のみで研いでみた、やはり硬い砥石では小刃を取る迄の研磨度は行かずラップフイルムばりの鏡面化も望めないのが判った、しかし肉眼で見るとピッカピカ。
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以前手に入れた純三河白名倉目白本流物だ。研磨度もそこそこ、天然砥石と組んで良さを発揮できるんだろうね、小刃も取れ仕切り直しにはもってこいだ。
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今回入手の名倉牡丹、手持ちの天然砥石で擦ると名倉目白より柔らかいのか研ぎ汁が大量に出る。研ぎ跡も目白より荒く見えるがその差は微々たる物だ。
目視で目白より粒子が大きく見えるが判らない、以前行ったように名倉には砥面に名倉が吸い付か無いように碁盤の目のように筋を入れてある。
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本流、本物を使う人にはその良さが判る人だけの達人の域が有るのだと思う。私は感覚的にその域に達してないが顕微鏡で確認すればハッキリ判る、このマイクロメートルの世界を感覚だけで善し悪しを判断できた職人達を尊敬しとても感動した。

ゴリラガラス [研磨 砥石]

ペラッペラのラッピングフィルムで研磨する場合には完璧平面の土台を求められる。自宅ではガラステーブルの端を使っていたのだが、ホテルで平面を確保するのは大変、柄に厚みが有るので洗面台やカウンターテーブルなどの端を使わなくてはいけない。となると完全な平面は、なかなか見付けづらい。

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身近に完璧平面が有りました、スマホやタブレットのタッチ液晶パネル、そう!ゴリラガラスが。
ラッピングフィルムでの研磨では力をあまり加え無いし、刃先を小さく動かすだけなのでパネルに傷をつける心配も無く、無理な体勢にならない、好きな場所で心行く迄研磨出来てなお安全。

剃刀には小刃があるコトが判り、ラッピングフィルム研磨によって小刃が磨かれるコトは理屈的に無い、だが小刃の刃幅の調整が出来る。
因みに小刃の角度は革砥の張り方、剃刀の当て方で変わるが、以前試した革砥を当てる回数が多過ぎたりピーンと張らずにラッピングすると小刃幅も広くなり丸っ刃になってしまう。

革砥のラッピングはゆっくり丁寧、張りを緩めずに当てる数はホドホドが良い、革砥の本来の目的は、刃先を荒らすのでは無く滑らかにするコトなんだけどね、手持ちの革砥#2000番でラッピングすると荒れちゃうから、先を滑らかに出来るはずの番手数字の大きい革砥探すかな。

どう考えても鏡面化した刃先が1番切れるはずだから。

顕微鏡チェック2 [研磨 砥石]

手に入れたUSB顕微鏡はMacとWindowsどちらでも起動するがWindowsの方がオプションが使えたりして勝手がいいみたいだ。気になっていた目視ではあまり判らなかったキズやサビ跡の大きさを知りたく、取り説を読むと計れるらしいので早速計ってみた。
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この大きさだと実際ルーペでサビ跡を見てみると確かに有るし、目視でも確認できない事はない。“そこにはサビ跡が有るんだよ” と思って見る訳だから見えなかったのに不思議と見えてくる、顕微鏡恐るべし。

天然砥石と名倉目白で刃と平行に研いでみた、刃先は梨地というのかサンドブラスト仕上げのような細かい砥ぎ跡がびっしりと付き平行に研いだ跡が出ている。
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ここから2種類の仕上げ方をしたのだが、まず砥石をあてた後#2000番の革砥を20回あててラッピングフィイルム仕上げと、もう一つは砥石をあてた後ラッピングフィイルム仕上げをしてから革砥を20回あててみた。

革砥20回あてたら刃先に小刃がキレイに付いた。この後30回、50回と革砥をあててみたが刃先はキズだらけになった。
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ラッピングフィイルムでの軽めの最終仕上げ、シッカリ研けば最初の写真のように鏡面化するのだが小刃は付いたままになる、つまりラッピングフィルムは厳密には刃先仕上げとは関係無いのか?
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問題は革砥の仕上がりなのだが、磨き上げるというより予想通り刃に対して小刃が付く直角に傷がつく2段刃となる、せっかく平面だしした砥石で研ぐのに革砥を手でパーンと張ったとしても剃刀をあてるとしなる為に真ん中が減った砥石で研ぐようなモノだ、そりゃ2段刃が付く訳だ。

それで2度目は、名倉目白と天然砥石で研ぎ直して、革砥で小刃を付け無いで、研ぎあげた鋭角な刃のままラッピングフィイルムで最終仕上げをしてみた。
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我が家の女子達の毛で切れ味チェック!毛先をつまみ指先から出た毛の3cmあたりをスパーっと、、いきません?!毛が逃げます!!  あれ?

そこで革砥にあて20回往復すると、やはり刃先には小刃と直角にキズが入り2段刃に、、、
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もう一度、我が家の女子達の毛で切れ味チェック!毛先をつまみ指先から出た毛の3cmあたりをスパーっと、、スパスパキンキンとても良く切れちゃうんだなコレが、不思議だ!

以前 “包丁を刃に対し直角に研ぎ、刃先は中砥で細かいノコギリ刃のように仕上げる、決して包丁は平行に研いではならない”って聞いた事が有る。“剃刀は刃と平行に研ぐ、刃先がノコギリのようになったら肌を傷つけるから” 痛い目を見てる私もそう思う。 

研ぎは面白い、奥が深く実に楽しい。

顕微鏡チェック [研磨 砥石]

コレは是非とも手に入れたかった。他所様のブログで顕微鏡での刃先写真がアップされていて “自分の研いだ刃先のクローズアップ” を、どうしても見たくて東急ハンズにて倍率チェックさせてもらいコレで人生3度目の顕微鏡購入となった。
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USB顕微鏡で200万画素・200倍ズーム、LEDライト明るさコントロール付いてるので暗くても大丈夫。PC上で確認でき写真も映像も撮れて便利だ。顕微鏡と言うより扱いやすいマクロの撮れる太目のペン型カメラってとこか。
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磨き上げたピッカピカの剃刀1000 H・DIAMONDだが顕微鏡が映し出した刃の映像に驚愕し愕然とした。
まさか?!錆?サビ跡?何だ? 穴があいてる! 先々こいつが刃先に研ぎ出てきてノコギリ状になり肌を傷つけヒリヒリさせる元凶なんだな!目視では鏡面化した刃先にしか見えず全く気がつかなかった。それが判っただけでもUSB顕微鏡買ってよかった。

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以外やキズだらけでビックリ!
丁寧に研いでみた、ラッピングフィルムで最終仕上げ
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刃先なんぞ見せられない、もっと丁寧に扱わないとね
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研ぎ直してみた
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ピッカピカの自慢の剃刀であったのに以外やキズだらけでサビ跡もありガックリしたが、コレを綺麗にすると思うと逆になんか楽しくなってきた。
これで研ぎに対しては、感とか気持ちとかで刃先の出来を判断しないでよく、映像で確認できるので研ぎの腕が理論的、現実的にも上げるコトが出来そうだ。

先ずは、砥石、革砥でラッピングフィルム越えを目標に研ぎに精進するコトにしよう。

ラッピングフィルム [研磨 砥石]

西洋剃刀で研ぎのラッピングと言えば、革砥でのラッピングのコトを言うが、研ぎでの仕上げという意味合いは同じだが、私の研ぎ最終仕上げとなるとラッピングフィルムになる。

正確に言うと “住友スリーエム 3M ラッピングフィルムシート 超精密仕上げ用研磨フィルム 15000 薄灰色” だ。
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このフィルムは仕上げ研磨手腕の無い人でもスパスパ切れる剃刀の刃を得るコトが出来る超優れものだ。ただし、最終研磨用であってその手前の仕上げ迄は自力で各々手順を頑張らなくてはならないが。

名倉を使い天然砥石と革砥で充分切れる剃刀の刃の出来迄持って行き、そこでラッピングフィルムでもう一撫ですると恐ろしく切れる剃刀の刃に仕上げるコトが出来る。

先ず便利なのが、砥石と違い平面出しが要らない(ガラス板の上で私は使用している) 。安価使い捨てで粒度が完璧均一安定している(粒度が均一安定していて好みの天然砥石はおいそれとは手に入らないし、時間や費用もかかる上に素人には見分けられない) 。フィルムはそのままでも使えるが、水研ぎでもでき力加減で如何様にでもなる(私はそのまま使っている)。フィルムを好きな大きさにカット出来るので使い勝手が良く、旅の携帯に嵩張らず便利(刃さえ欠けなければ2週間ラッピングフイルム研ぎだけで問題無く剃れた)。

ウエットシェービングのイメージ的には革砥で仕上げた刃付けを日頃完成したいのだが、アルム石を使った時の顔の刺激がラッピングフィルムを使うのと使わないのとでは現状雲泥の差なのだ。

いつかはラッピングフィルムを使わなくても最高の “ 研ぎ ” が出来るよう 砥ぎの研鑽と精進だな。

研ぎの学校見学 [研磨 砥石]

“何かヒントがあれば” との思いから世界で唯一のプロの研ぎ師養成学校へ見学に出かけた。
ここ迄研げれば良いというのが分からず、また、自己流だと何が正しいのかも分からないからだ。
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8坪あるかないかの教室に研ぎ師と生徒の5名と学長、事務の方の7名がニコやかに迎えてくれた。
作務衣姿の学長は80才を有に越えて歯が一本しか無いが見学の1時間ずっとしゃべりっぱなしで愉快な方だ。自分が研いだという150年ほど前の日本刀を持たせてくれた、ずっしり重くヤパイ光を放っていた、もちろん全て玉鋼だ。刀を研ぐ天然砥石などいろいろ見せてくれた、学長曰く昨今の人工砥石は素晴らしい出来で、包丁研ぎはコレで十分、日本刀は天然砥石でなくては研げない、良質の砥石は少なくなり将来日本刀を研ぐ研ぎ師は砥石で困るだろうと言っていた。研ぐ時の照明、明かりでの見え方についても教えて頂いた。
プロを目指す諸先輩達がお揃いの前掛けで一心不乱にシャーシャーと刃物を研いでいた、中華包丁、牛刀、裁ちバサミ、両刃の包丁などだ。立ち方や足の置き方、肘の張り方と体と砥石の距離、砥石に対しての刃物の角度と寝かせ方、指のあて方使い方、研ぐ速度とリズム、研ぎ音などが感じ取れた。講師には刃先が曲線の中華包丁の微妙な角度を変える研ぎ方を見せて頂き、板にタオルを打ち付けた布砥磨きの必要性を教えて頂いた。
研修生が姿勢を注意されていた。研ぎ師の身長により研ぎ台が3台有り10cmづつ高さが違う、細かくは研ぎ桶で高さを調整するみたいだ、何時間も研いでも疲れない体を壊さない良い刃をつける為に姿勢作りは大切と感じた。正座やイスに座っての研ぎは力の入れ具合などを考えてもあり得ないとの事だった。
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学長はギャグや下ネタも多いが大切な事も数多く教えて頂いた、“鋭利な刃物を扱うのだから柔らかい話し方をするのが大切なんだ” “いくらお客さんと話していても手は止めない、それがプロなんだよ” とも言っていた、なるほど確かにそうだ。

雰囲気的に最後迄 趣味の剃刀を研ぎたいとは言えなかった。

純三河白名倉 目白 [研磨 砥石]

天然砥石も手に入れた事だし、次は剃刀砥ぎには必需品の名倉だね。
ネットでいろいろと調べたら三河名倉も種類があって、採掘された砥石地層により区別され白物と縞物で上級、別上、別大上(平面が有る物)、特級、特級上(平面が有る物)とわかれて、その中で 目白、天上、八重ボタン、ボタン、コマ、の種類にわかれる。ちなみに特級は黄みがかり縞の模様入り、縞入りは希少性が高くなるらしいが質とは関係ないみたいだ。別上は坑道違いもあるが真っ白かその部分が多い物だね。
写真 のコピー 2.JPG 今回手に入れたのは 別上の目白 最もきめ細かく研ぎ汁が出やすいのでとても使いやすいらしい。天然砥石との相性もあるみたいだが、別上の目白がまずは良いという事でコレを手に入れた。 名倉使用の砥ぎ効果はこれから肌で分かってくるはずだ。 写真 のコピー.JPG 天然砥石に名倉をあてて砥石の表面を整えるのだが、砥石と名倉が吸い付いてしまうので碁盤の目状に傷を付けるとあてやすいと検索したら出ていたので早速、確かに名倉をあてやすく吸い付かない、研ぎ汁がたっぷり出る、このアイデアはおすすめだ。 写真.JPG キング#6000砥石のみで砥いだ時のようには鏡面化しないがうすく曇ったように砥げてかなり良い感じに切れる、ピカピカ鏡面化したからって切れる訳ではないらしい。 天然砥石より柔らかい名倉の削れ溶け出した粒子の研ぎ汁で砥ぐ、奥深い剃刀砥ぎの入り口にようやく立った気がした。

天然砥石 [研磨 砥石]

天然砥石を手に入れた。
どうも上手に髭が剃れない、アルム石を使うと髭剃り後の顔全て強烈にシミル。剃る力量不足もあるのかもしれないが、やはり剃刀が切れないのは研ぎ方に問題があるのか? そもそも#6000番の人工砥石では剃刀砥ぎに役不足なんだろうか。
差し当たって研ぎ方はYouTubeとGoogle検索両先生の指導でホドホドにはいけてるはず、どの先生も粒度#10000以上はあるらしい有名天然砥石を使用して、剃刀にはこれでなくちゃ的に押してるように感じ、どんな物か試したくなった。
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近場で検索すると恵比寿に砥石専門店が、そこだと仕事帰りにも寄れそう。専門店は敷居が高そうではあったが行ってよかった!剃刀砥ぎに使えそうな砥石を親切にアレコレと見せてくれた。コッパと言われる砥石がかなりの量で店頭にもならんでおり、自分でいくつか選んで、最後はお店の方に良さそうな仕上げ用の硬くて面のキレイな天然砥石を選んでもらった。質問すると詳しくイロイロと教えてもらえたが検索先生と同じ答えで信用できた、これでネットに出てる天然砥石を写真見ただけで買うコトにならず良かった。
後は研ぎ力の精進 精進。

人工砥石 #6000 [研磨 砥石]

砥石を手に入れた。
やはり、耐水ペーパーでの剃刀研ぎは無理があるしイメージ的に砥石じゃないとね。(3Mのラッピングフィルム#15000は使えたが)
面直しをし、軽く砥石の上で滑らしてみる、刃先が鏡面化していくのが分かる“切れますよ”的なヤバい光を放ち出す。
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キングの#6000 20年位前の古い人工仕上げ砥で面出し用のやや小さく荒い人工砥石も一緒に手に入れた。Google、YouTube両先生に習う、何時でも何でも教えてくれるいい時代だ。
YouTube先生で見た、上手く砥げれた剃刀だと1本の髪の毛をスパスパ切れる、、はず・・あれ、切れない? 毛が逃げるはて?
やはりパンパンベルトが必要なのか? 調べると裏皮で毛羽たたない方に3回づつなでると良いみたいなことが・・さしあたって我が家で裏皮を捜してみると靴(女子達のスウェードのロングブーツ)しかない 恐る恐るなでてみた・・切れる!それもとっても、髪の毛がスパスパーと! ロングブーツで剃刀の仕上げね〜 イメージにはほど遠いなぁ。
やはり、子供の頃見た床屋のパンパンするベルトでシャーシャーしないと駄目なんだな、きっと。
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