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研ぎの学校見学 [研磨 砥石]

“何かヒントがあれば” との思いから世界で唯一のプロの研ぎ師養成学校へ見学に出かけた。
ここ迄研げれば良いというのが分からず、また、自己流だと何が正しいのかも分からないからだ。
写真 2.JPG

8坪あるかないかの教室に研ぎ師と生徒の5名と学長、事務の方の7名がニコやかに迎えてくれた。
作務衣姿の学長は80才を有に越えて歯が一本しか無いが見学の1時間ずっとしゃべりっぱなしで愉快な方だ。自分が研いだという150年ほど前の日本刀を持たせてくれた、ずっしり重くヤパイ光を放っていた、もちろん全て玉鋼だ。刀を研ぐ天然砥石などいろいろ見せてくれた、学長曰く昨今の人工砥石は素晴らしい出来で、包丁研ぎはコレで十分、日本刀は天然砥石でなくては研げない、良質の砥石は少なくなり将来日本刀を研ぐ研ぎ師は砥石で困るだろうと言っていた。研ぐ時の照明、明かりでの見え方についても教えて頂いた。
プロを目指す諸先輩達がお揃いの前掛けで一心不乱にシャーシャーと刃物を研いでいた、中華包丁、牛刀、裁ちバサミ、両刃の包丁などだ。立ち方や足の置き方、肘の張り方と体と砥石の距離、砥石に対しての刃物の角度と寝かせ方、指のあて方使い方、研ぐ速度とリズム、研ぎ音などが感じ取れた。講師には刃先が曲線の中華包丁の微妙な角度を変える研ぎ方を見せて頂き、板にタオルを打ち付けた布砥磨きの必要性を教えて頂いた。
研修生が姿勢を注意されていた。研ぎ師の身長により研ぎ台が3台有り10cmづつ高さが違う、細かくは研ぎ桶で高さを調整するみたいだ、何時間も研いでも疲れない体を壊さない良い刃をつける為に姿勢作りは大切と感じた。正座やイスに座っての研ぎは力の入れ具合などを考えてもあり得ないとの事だった。
写真 4.JPG
写真 3.JPG
学長はギャグや下ネタも多いが大切な事も数多く教えて頂いた、“鋭利な刃物を扱うのだから柔らかい話し方をするのが大切なんだ” “いくらお客さんと話していても手は止めない、それがプロなんだよ” とも言っていた、なるほど確かにそうだ。

雰囲気的に最後迄 趣味の剃刀を研ぎたいとは言えなかった。

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コメント 2

七丁目のボステリ

女性の方と一緒に来られてた方ですか。
学校で研いでた者です。
たまたまこのブログに来てしまいました。
剃刀をやってらっしゃるんですね。
また、遊びに来て下さい!
by 七丁目のボステリ (2014-08-06 19:19) 

Yan-tan

お忙しい中、丁寧な対応ありがとうございました。
また、伺いますので宜しくお願い致します。
by Yan-tan (2014-08-10 01:14) 

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