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CAPE NT–77 [西洋剃刀]

2本も手に入れカナリ満足、買う気もなくプラプラしていたらコレを偶然にも見つけた。アノ日の3本目はナント有名な限定品だった、手に入れない理由は無いでしょ!

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調べれば後から後から情報が出て来るので時間と手間が掛ったが、素晴しい製作者の西洋剃刀であることが分り、巡り巡って私の手元に来たコトが不思議な縁であると感じた。


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谷藤 福太郎 明治27年 (1894年) 4月1日生 ー 平成2年 (1990) 享年95歳
昭和61年 (1986) に墨田区無形文化財技術認定保持者に登録

日本で初めて西洋剃刀を製作した草分けが谷藤福太郎で、林 市太郎と並んで西洋剃刀製作ではとても有名な方だ。谷藤氏は墨田区で(林氏は荒川区)工房を構えてた。大正天皇も谷藤製造の剃刀で髭を剃っていたそうだ。西洋剃刀の製造を廃業した後、主な機材を三条製作所の岩崎氏に譲渡したみたいだ。


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“ 77 CAPE–KENNEDY RAZOR ” は 昭和46年 (1971) 谷藤福太郎が喜寿(77歳)の記念にNICHIRI(日理)から発売した喜寿記念限定品だ。
初回出荷の柄は “ CapeKennedy77 ” がゴールド文字の象嵌で、その後の出荷分の象嵌文字はシルバーに変更されているみたいだ。
ナルホド!改めて手に入れた剃刀の柄の文字色を見るとゴールドに見る、が、、コレは初回出荷分!かと思ったがキレイに磨いたらピカピカのシルバー色だった。

柄の図柄と“ 77 CAPE–KENNEDY RAZOR ”の意味は何だか分かり辛いが、発射台を離れたアポロロケットが今マサに爆炎を上げて宇宙へと飛び立とうとしている図柄だ。調べると “ 1963年から1973年にかけて、ケープ・カナベラルはケープ・ケネディ (Cape Kennedy) と呼ばれていた。1963年ケープ・カナベラルに位置するNASAの施設を「ケネディ宇宙センター」に改称し、さらに砂洲の名称そのものも「ケープ・ケネディ」と改めた。” とある、年代的にもピッタリだね。

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谷藤の主な西洋剃刀は、TANIFUJIは元より他に CAPE、SPALDING、MaxFli、FAVORIT、Wogen、BA'BA、HOLCO、AIRI、KONIG、TF.HAIROP、Rikishia、RITUKY RAZOR、CLUB RAZOR、TENSTER、HELMAN、KINTAKA、BULLDOG、トキワ、宇賀、総房、岩崎( T の刻印) など、かなりの数のブランドに谷藤名や谷藤マル福の刻印が確認される。他に鍛治岩崎重義、仕上谷藤福太郎銘と銘の有る象牙柄の桐箱入り記念モデルが有るみたいだ。 (2015.2更新)


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全体にやや錆びてはいたがコンケーブも良い感じで刃の研ぎ減りも少ない、3Mスポンジ研磨材 超極細目(#1200〜#1500) で錆落としをしたら綺麗になったが、刃面に刻印されてる “ 77 CAPE–KENNEDY RAZOR ” の RAZOR部分の青い塗料も残念ながら錆と共に剥がれ落ちた。汚れや錆を落としていて分かったが “ 77 ”の 文字のみ赤い塗料だ。赤と青の文字と白い柄、アメリカの国旗の色だね。刃の材質はスウェーデン・ハイ・クローム鋼で、柄はエボナイト製だ。


調べていくと、手元には無いが喜寿記念限定品オリジナル剃刀の箱は赤紙箱でNT-77と書かれてるが、その後は樹脂のケースに変更されていて、この樹脂ケースは他の剃刀にも併用されているみたいだ。
また、初回出荷分の剃刀6本入れる箱には「谷藤福太郎翁謹製」と「喜寿記念限定品 CapeKennedy TN-77」と両サイドに貼って有るが、 2回目以降の出荷分の6本入りの箱は「CAPE 日理株式会社」に変更されてる。  

とても良いモノを手に入れた、製作者やドノ剃刀にもドラマが有る、謎も多いもっと良く知りたいものだ。
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